島根県
弥生文化の一大中心地
1984年に荒神谷遺跡から358本の銅剣が、1996年に加茂岩倉遺跡から39個の銅鐸が発見されるなど、出雲は青銅器大量埋納の地として一躍脚光を浴びました。また出雲には全国最大級の四隅突出型墳丘墓(西谷墳墓群)が存在します。これらの遺跡から、弥生時代の出雲には強大な王国が存在したのではと推定されています。
全国で唯一完本で残る『出雲国風土記』
奈良時代、全国に「風土記」の編纂が命じられましたが、現在完本として伝わるのは『出雲国風土記』だけです。『古事記』や『日本書紀』が天皇家や国家の歴史を記すのに対し、『出雲国風土記』は地域の人びとをとりまく自然・地名・神話を記しており、古代の人びとの生きざまを考える上で欠かすことができません。
現代に息づく古代文化
出雲大社は60年に1度の平成の大遷宮により、本殿などが修造され美しく甦りました。またユネスコ世界無形文化遺産に登録された佐陀神能や、石見地方の民俗芸能である石見神楽は現在まで連綿と演じ続けられており、見る人を神話の世界にいざないます。島根県では古代の歴史文化が今に息づいています。