古代歴史文化賞とは
古代歴史文化賞は、第8回をもって終了しました。
関係者の皆様、ならびに応援していただいた皆様ありがとうございました。
古代歴史文化賞について
1.目的
古代歴史文化にゆかりの深い島根県、奈良県、三重県、和歌山県、宮崎県の5県により共同で実施する賞で、古代歴史文化に関する書籍を表彰することを通して、国民の歴史文化への関心を高めることを目的とする。
2.主催
古代歴史文化普及協議会(島根県・奈良県・三重県・和歌山県・宮崎県)
3.対象書籍
古代歴史文化に関する書籍で、選定の直近3年度に初版で出版され、書店等で販売されているもののうち、次の要件を概ね満たすもの。
- 日本の古代に関して執筆されている。
- 一般読者にとって分かりやすくおもしろい。
- 学術的基盤に基づいている。
- 単著を基本とする。
4.受賞書籍の決定
- ①推薦
- 専門家、有識者などによる推薦委員、歴史文化に関連する書籍を発行する出版社が推薦する。
- ②絞込
- 作業チームによる絞込、企画運営会議による選考を経て、対象作品を5作に絞り込む。
- ③受賞書籍の決定
- 古代歴史文化賞選定委員会において受賞書籍を選定し、決定する。
5.賞の内容
古代歴史文化賞 大 賞 1点 正賞 美保岐玉(※)、副賞100万円
〃 優秀作品賞 4点 副賞各30万円
〃 特 別 賞 歴史文化に関する興味・関心の拡がりや理解の促進などに大きく貢献した人物、作品及び活動などを顕彰する。(該当があった年度のみ贈呈。)
※「美保岐玉」について
- 玉は霊力を秘めた宝器であり、権力や呪力の象徴として古代から珍重された。
- なかでも出雲国造が天皇に献上した玉である「美保岐玉」は、青、赤、白の3種の玉を組み合わせて一連にしたもの。
- 古代歴史文化賞の正賞として授与する「美保岐玉」は、古代の玉の産地であった島根県花仙山産の青石(碧玉)、赤メノウ、水晶を使用し、現代の工房で作成したものである。
選定委員紹介
氏名 | 職名 | 分野 |
---|---|---|
きんだ あきひろ 金田 章裕 | 京都大学名誉教授 京都府公立大学法人 理事長 | 歴史地理 |
くさの みつよ 草野 満代 | フリーアナウンサー | 有識者 |
くるしま のりこ 久留島 典子 | 神奈川大学国際日本学部 教授 | 有識者 (中世史) |
たなべ いくお 田辺 征夫 | 公益財団法人元興寺文化財研究所 所長 | 考古学 |
ひらかわ みなみ 平川 南 | 国立歴史民俗博物館 名誉教授 山梨県立博物館 名誉館長 | 古代史 |
もうり かずお 毛利 和雄 | ジャーナリスト 元NHK解説委員 | 有識者 |
※五十音順
ごあいさつ
2010年に奈良県で平城京遷都1300年の式典が行われ、2012年は古事記編纂から1300年の節目の年でした。また、2013年は出雲大社の60年に一度の大遷宮と伊勢神宮の20年に一度の式年遷宮が重なる年でした。 そうした中、国内では古代の歴史や神話を解説した本が数多く出版され、多くの国民の皆様の間で、「日本という国がどのようにして出来たのか」など、古代世界に対する関心が非常に高まりました。
しかし、出版された本の中には、難しい記述のものや、フィクションとして書かれたものも多くあります。 このため、歴史的な研究を踏まえながらも分かりやすい本が出版されるともっと多くの方々が日本の歴史に興味と関心をお持ちになるのではないかと考え、古代の歴史・文化にゆかりの深い島根県・奈良県・三重県・宮崎県の4県で共同して平成25年度に「古代歴史文化賞」を創設しました。翌年度からは和歌山県も参加して、5県共同で実施しています。
受賞作品は、幅広い分野・時代・地域を対象とした本の中からバラエティに富んだ作品が選定されており、著者も既に大きな業績を上げていらっしゃる方から、若手の研究者の方まで様々です。受賞作品を読まれた方々からは、「新しい発見があり、古代のことをもっと知りたくなった」などご好評をいただいており、それぞれの書籍の出版社には全国から多くの反響が寄せられ、版を重ねている本もあります。
古代歴史文化賞を主催する5県で古代歴史文化普及協議会を立ち上げ、東京などでの記念行事開催や全国各地での書店フェア開催などを協力して行い、広くPRに努めております。 古代歴史文化賞をひとつの契機として、国民の皆様の古代世界に対する関心がさらに高まることを期待しております。
古代歴史文化賞の実施にあたり、御指導・御協力いただいております関係者・関係機関の皆様に、厚く御礼申し上げます。
古代歴史文化普及協議会 島根県知事 丸山達也