三重県
日本人のこころのふるさと「伊勢」
日本書紀の天照大神の祭祀を倭姫命に託した一節には「この神風の伊勢国は、常世の波がしきりに打ち寄せる国である。大和の傍らにある国で、可怜(うつく)しいよい国である。この国におりたいと思う」と記されています。
天照大神をお祀りする伊勢神宮は、20年に一度の式年遷宮を繰り返しながら、現在でも日本人のこころのふるさととして存在しています。
祈る皇女斎王のみやこ 斎宮
7世紀後半から約660年にわたり、天皇に代わり伊勢神宮に仕えるため、「斎王」が都から伊勢に遣わされていました。
その斎王の宮殿と役所のあったところは「斎宮」と呼ばれ、現在は約137haの広大な史跡となっており、今も発掘調査を行っています。
また、斎宮跡一帯は、「祈る皇女斎王のみやこ 斎宮」として、日本遺産にも認定されています。
世界遺産「熊野古道」
2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として、熊野古道伊勢路が世界遺産登録されました。
その熊野古道伊勢路の中でも年々訪れる方が増えているのが、日本最古の神社といわれる「花の窟(はなのいわや)」です。「花の窟」はイザナミノミコトが亡くなった後に葬られた御陵であり、日本書紀にも記されています。
熊野三山信仰に先立つ古代からの聖地として、まさに日本人のルーツともいえる場所です。