第4回古代歴史文化賞の受賞作品が決定しました。
古代歴史文化に関する優れた書籍を表彰する「第4回古代歴史文化賞」の大賞および優秀作品賞が以下のとおり決定しました。
<古代歴史文化賞大賞>(1点)
国際交易の古代列島/KADOKAWA
- 著者
- 田中史生(たなかふみお)
- 概要
- 国家間の外交史として語られがちな古代の国際交流について、時代時代の社会における交易の特質や、商人や僧侶など交易に携わった人々の姿を丹念に描くことで、交易史という観点から新たに捉えなおした書。
<古代歴史文化賞優秀作品賞>(4点)
神と死者の考古学 古代のまつりと信仰/吉川弘文館
- 著者
- 笹生衛(さそうまもる)
- 概要
- 祭祀遺跡や古墳から出土する遺物を丹念に分析し、古代国家の祭祀がいつはじまったのか、また古代から中世にかけて、自然観や信仰がどのように変化したのかについて、最新の研究に基づいて通覧した書。
日本人はどこから来たのか?/文藝春秋
- 著者
- 海部陽介(かいふようすけ)
- 概要
- ホモ・サピエンスがアジアに拡散していった過程について、遺跡や人類学・科学分析から検討し、日本列島にたどり着いた旧石器人について2つのルートが混じり合った集団であり、海を経由した集団は高度な航海技術を持っていた、との大胆な仮説を提示する。
ほとけを造った人びと 止利仏師から運慶・快慶まで/吉川弘文館
- 著者
- 根立研介(ねだちけんすけ)
- 概要
- 仏像そのものではなく、仏像を作った「仏師」に着目。飛鳥時代から鎌倉時代に活躍した運慶・快慶に至るまで、その工人としての特質や政治権力との関わりなどをふまえ通史的に追い、仏像の形もそれに応じて変遷していくことを明らかにする。
六国史ー日本書紀に始まる古代の「正史」/中央公論新社
- 著者
- 遠藤慶太(えんどうけいた)
- 概要
- 奈良時代から平安時代前期にかけて編さんされた日本の正史「六国史」について、その特徴や魅力を、幅広い資料に基づいて、数多くのエピソードを盛り込むことで読者を飽きさせることなく概説した書。
※五十音順
選定委員会後、記者会見が開かれ、数多くの取材陣が集まりました。
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