
書籍の紹介

『日本書紀』の呪縛
著書:吉田一彦(よしだかずひこ)- 内容紹介
『日本書紀』が編纂された時代背景や編纂体制を丁寧に分析・紹介し、その本質が古代国家形成の中心となった天皇や貴族層の正当性を文章にしたもので、歴史認識の規範となったとする。さらに、この書物は現代の歴史研究に至るまで影響を与えているとし、日本の歴史認識における『日本書紀』の呪縛を明快に論じた書である。
- 情報
- 初版年月:平成28年11月 出版社: 集英社
- 選定理由
最初の正史である『日本書紀』について、その成立過程や内容のみならず、その影響力の大きさについて古代を中心とした広い時代の枠組みから総括的に論じている点が本書の特徴です。書物に記された歴史から離れて自由に発想することの大切さ、歴史資料そのものに対する研究の重要性を喚起するなど、歴史を学ぶ姿勢についても触れており、優秀作品賞にふさわしい書籍です。
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