第7回古代歴史文化賞の候補作品決定

第7回古代歴史文化賞の候補作品として、下記の5作品を選定いたしました。
11月6日(水)午前10時より帝国ホテル東京にて選定委員会を開催し、下記の作品の中から大賞1点、優秀作品賞4点を選定します。
同日午後2時より同ホテルにて発表及び賞贈呈を行います。

第7回古代歴史文化賞 候補作品一覧

書名著者名
出版社名
作品の概要著者のプロフィール
埋もれた都の防災学
―都市と地盤災害の2000年―
埋もれた都の防災学<br />
―都市と地盤災害の2000年―
釜井かまい俊孝としたか
京都⼤学学術出版会
古代から近現代までの開発の歴史や社会的背景を、地盤災害に焦点をしぼり、丁寧に解説する。多分野連携での新見解も盛り込みながら、地盤災害がその土地と人間の歴史を反映すると説く本書は、近年とみにいわれる防災について、ヒントを与えてくれる書である。1957年、東京都生まれ
京都大学防災研究所教授
博士(工学)
専門は応用地質学、地盤工学
著書に『斜面防災都市』[共著](理工図書)、『地震で沈んだ湖底の村』[共著](サンライズ出版)、『宅地崩壊』(NHK出版)などがある。
「古今和歌集」の創造力

「古今和歌集」の創造力
鈴⽊すずき宏⼦ひろこ
NHK出版
「こころ」「ことば」「型」という3つのキーワードをもとに、『古今集』の歌、歌集全体としての特徴を読み解こうとする。特に選者であり、歌人でもある紀貫之の役割を重視し、歌の「配列」に着目する点は、『古今集』研究に長年にわたって取り組んできた著者ならではといえる。単なる注釈書ではない、『古今和歌集』の世界に読者を導く書である。1960年、栃木県生まれ
千葉大学教育学部教授
博士(文学)
専門は平安文学、和歌文学
著書に『古今和歌集表現論』、『王朝和歌の想像力』(ともに笠間書院)、『和歌史を学ぶ人のために』[共編](世界思想社)などがある。
古代日中関係史
―倭の五王から遣唐使以降まで―
古代日中関係史
河上かわかみ⿇由⼦まゆこ
中央公論新社
5世紀の倭の五王の時代から菅原道真による建議で遣唐使派遣計画が白紙にされた9世紀末までの日中交渉の歴史を、著者の専門とする仏教を切り口に紐解く。東アジアのみならず、アジア全体を視野に入れ、日中関係を概観し、遣隋使派遣による日本の対等外交指向などの通説を乗り越えようとする試みが本書の特徴である。1980年、北海道生まれ
奈良女子大学文学部准教授
博士(文学)
専門は日本古代史
著書に『古代アジア世界の対外交渉と仏教』(山川出版社)、『東アジアの礼・儀式と支配構造』[共著](吉川弘文館)などがある。
縄文時代の歴史

「古今和歌集」の創造力
⼭⽥やまだ康弘やすひろ
講談社
1万3000年にもおよぶ縄文時代を、画一的ではなく、列島内で地域差、時期差をもちつつ展開したとして文化の多様性を述べる。DNA分析などの理化学的成果にも目配りしながら、気候変動との関わりのなかで縄文時代を論じる本書は、現代と比較し縄文時代を「ユートピア」と美化する傾向を否定する、縄文時代の概説書である。1967年、東京都生まれ
国立歴史民俗博物館教授・総合研究大学院大学教授
博士(文学)
専門は先史学
著書に『人骨出土例にみる縄文の墓制と社会』(同成社)、『老人と子供の考古学』(吉川弘文館)、『縄文人の死生観』(KADOKAWA)などがある。
風土記
―日本人の感覚を読む―
「古今和歌集」の創造力
橋本はしもと雅之まさゆき
KADOKAWA
『古事記』や『日本書紀』を中心とする国家レベルの歴史ではなく、「風土記」の記す地方目線(「風土記史観」)を通じて、多様な文化や民俗を支えた村里レベルの歴史を探ろうとする。国文学者の視点から、「風土記」から読み取ることができる古代の人々の心性にも触れ、「風土記」の魅力を伝える。1957年、大阪府生まれ
皇學館大学現代日本社会学部教授
博士(文学)
専門は国文学、神話学
著書に『古風土記の研究』(和泉書院)、『「風土記」研究の最前線』(新人物往来社)、『引き算思考の日本文化』(創元社)などがある。

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