第4回古代歴史文化賞のノミネート作品決定
第4回古代歴史文化賞のノミネート作品として、下記の5作品を選定いたしました。
11月1日(火)午前10時より帝国ホテル東京にて選定委員会を開催し、下記の作品の中から大賞1点、優秀作品賞4点を選定します。 同日午後2時より同ホテルにて発表及び賞贈呈を行います。
第4回古代歴史文化賞 ノミネート作品
書名 | 著者名 | 出版社名 | 作品の概要 | 著者のプロフィール |
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神と死者の考古学 古代のまつりと信仰 | 笹生 衛/さそう まもる | 吉川弘文館 | 祭祀遺跡や古墳から出土する遺物を丹念に分析し、古代国家の祭祀がいつはじまったのか、また古代から中世にかけて、自然観や信仰がどのように変化したのかについて、最新の研究に基づいて通覧した書。 | 1961年千葉県生まれ 國學院大學教授 専門は日本考古学・日本宗教史 著書に『神仏と村景観の考古学』(弘文堂)、『日本古代の祭祀考古学』(吉川弘文館)、『事典 神社の歴史と祭り』(共編、吉川弘文館)など |
国際交易の古代列島 | 田中史生/たなかふみお | KADOKAWA | 国家間の外交史として語られがちな古代の国際交流について、時代時代の社会における交易の特質や、商人や僧侶など交易に携わった人々の姿を丹念に描くことで、交易史という観点から新たに捉えなおした書。 | 1967年福岡県生まれ 関東学院大学教授 専門は日本古代史 著書に『国際交易と古代日本』(吉川弘文館)、『日本古代国家の民族支配と渡来人』(校倉書房)、『越境の古代史』(ちくま新書)、『倭国と渡来人』(吉川弘文館)など |
日本人はどこから来たのか? | 海部陽介/かいふようすけ | 文藝春秋 | 人類がアジアに拡散していった過程について、遺跡や人類学・科学分析から検討し、日本列島にたどり着いた人類について2つのルートが混じり合った集団であり、海を経由した集団は高度な航海技術を持っていた、との大胆な仮説を提示する。 | 1969年東京都生まれ 国立科学博物館人類史研究グループ長 専門は人類進化学 著書に『人類がたどってきた道』(NHKブックス) |
ほとけを造った人びと止利仏師から運慶・快慶まで | 根立研介/ねだちけんすけ | 吉川弘文館 | 仏像そのものではなく、仏像を作った「仏師」に着目。飛鳥時代から鎌倉時代に活躍した運慶・快慶に至るまで、仏像製作の背景や政治権力との関わりなどを通史的に追い、仏像の形もそれに応じて変遷していくことを明らかにする。 | 1956年新潟県生まれ 京都大学教授 専門は日本彫刻史 著書に『日本中世の仏師と社会』(塙書房)、『運慶』(ミネルヴァ書房)、『日本彫刻史基礎資料集成 鎌倉時代 造像銘記篇』第1〜12巻(共編著、中央公論美術出版)など |
六国史ー日本書紀に始まる古代の「正史」 | 遠藤慶太/えんどうけいた | 中央公論新社 | 奈良時代から平安時代前期にかけて編さんされた日本の正史「六国史」について、その特徴や魅力を、幅広い資料に基づいて、数多くのエピソードを盛り込むことで読者を飽きさせることなく概説した書。 | 1974年兵庫県生まれ 皇學館大学准教授 専門は日本古代史 著書に『平安勅撰史書研究』(皇學館大学出版部)、『東アジアの日本書紀』(吉川弘文館)、『日本書紀の形成と諸資料』(塙書房)など |
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